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「無敵超人ザンボット3」は、1977年に制作されたサンライズのアニメーション作品です。
機動戦士ガンダムのスタッフが、ガンダム以前に制作したことでよく知られています。
私は幼少のころに見ていましたが、当時から他のロボットアニメにない「何か」を感じて、
すごく印象に残り、今ではガンダムと同じくらい好きなアニメの1つとなっています。


地球人を皆殺しにするために来たガイゾック星人に地球の兵器は通用しない。
ガイゾックに滅ぼされ地球に移住したビアル星人の生き残りである、神(じん)ファミリーは、
ザンボット3で戦うも、宇宙人であることの偏見と差別、破壊される町の被害などで迫害を受け続ける。

主人公の勝平の親友・香月(こうづき)らとも衝突していたが、ガイゾックが美ある星人を関係なく、
地球人をただ滅ぼすために攻撃してることが判明したことでようやく和解にいたったが、
ガイゾックは、これまでにない悪魔的な作戦を遂行しつつあった。



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それは「人間爆弾」であった。捕らえた人間に摘出不可能の強力爆弾を埋め込み、
時間とともに爆死させるという、恐るべき作戦であった。
神ファミリーは、新たな脅威に戦慄を覚える。



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香月組は、避難キャンプに偽装したガイゾックの基地に囚われの身となっていた。
この危機を勝平たちに知らせるため、仲間の1人である健太が隙を見て脱出に成功する。



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一方、人間爆弾の作戦は着々と進行しつつあった。爆弾の手術を施したあと、記憶を消して解放し・・・、

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時間が来たら、すべてを巻き添えにして大量虐殺を行っていた。



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ガイゾックの総大将のキラーザ・ブッチャー。メカ・ブーストよりも安上がりな上、
何よりも楽しく殺せることに喜びを見出していた。彼は愉悦で殺戮を行う指揮官なのだ。





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健太は、キング・ビアルに接触。ガイゾックが避難キャンプを装い、多くの人を集めてること、
香月達も捕まってることを知らせる。神ファミリーの長・兵左ェ門(へいざえもん)は、健太をレントゲンで調べる。
各地で頻発しているテロの源、人間爆弾である可能性の是非であった。

幸い、健太は人間爆弾ではなかった。安堵するファミリー。




















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勝平らは香月達を救出するため、避難民を装って、キャンプに潜入する。


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香月達も勝平に気付き、健太がうまくいったことを知る。
ちなみに左から香月、山田、林、浜本。























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雨が降ってきたので、「体を洗え」と指示され、雨のシャワーを浴びさせられる勝平たち。
ここで、互いの情報提供しあう。




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その時、浜本の背中に星形のアザがあることに気付く。本人にもいつできたのか、わからない。

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そのアザは林にもあった。特に痛みなどはないという。
夕べ、二人は兵士に連れられたが、それと関係あるのだろうか。

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勝平は、もしや人間爆弾の印なのでは?と、ひとり疑念を抱くも確証はないので、その場は黙っていた。




















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ザンブルとザンベースでパトロールする宇宙太と恵子に業を煮やしたブッチャーは、
メカ・ブースト「ヒラヤンガー」を出撃させる。

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この混乱に乗じ、勝平と香月は一気に脱出!兵士の武器を奪い、形勢は逆転する。




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しかし、ガイゾックは掃除機のようなマシンで人々を吸い込み、次々と捕らえていった。
その中に山田もいた。


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続いて、林も捕まる!  「林ーっっっ!!!」「あ、兄貴ーっっっ!!」


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その瞬間、林が突然爆発し、死亡する。彼は人間爆弾だったのだ。


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それを愕然としながら、見つめる香月と浜本。















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兵士の会話が聞こえてくる。
「バカめ!人間爆弾まで収容することはないのだ!」
「い、いや、しかし、いちいち背中の手術のあとを確認するわけにはいかないので!」




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浜本「手術のあとだって?!じゃあ、あの星のアザは…」 香月「に、人間爆弾の印だったのか・・・!」




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山田も人間爆弾にされる!それを阻止せんと立ち向かう香月だったが、あえなく捕まってしまう。






















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一方、勝平達はザンボット3に合体。   ヒラヤンガーの弱点を突き、ムーンアタックで倒していた。





そして・・・











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人間爆弾である浜本は、すべてを勝平に告白していた。いつ爆発するかわからない、と。



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キング・ビアルの記録にも人間爆弾を取り除く手段はない。どうすることもできないことを詫びる勝平。

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「いいってもう。こうしてる間に爆発するといけない。…人のいないところへ行くよ。」
仲間の呼びかけにも、明るく笑って、虚勢をはる浜本は、他の人間爆弾になった者達に合流。



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「あなた!」「お前たちを巻き添えにしたくないんだよ!」親しい人や家族と別れる、他の人間爆弾の人々…。
恵子は力なく、その場に座り込む。













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なすすべもなく、見送るしかできない神ファミリー。勝平の兄の一太郎は、ひとり涙ながらに問う。

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「な、何にもできないんですか?おじいさん。あ、あの人達は時間が来れば爆発するんでしょう?お父さん…」

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父・源五郎は答えず、ただ静かに見守ることしかできなかった。その無力さに涙を流すしかなかった。

















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他の人間爆弾の人々と歩む浜本。
「どうせ、父ちゃんも母ちゃんもいなくなっちまったんだ。俺だってすぐに母ちゃんのところへ・・・」



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しかし、急に恐怖心と孤独が浜本を包む。

「お、おれ・・・、嫌だ・・・。」
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「母ちゃんも父ちゃんもいないところで死ぬなんて…、ひ、ひとりで死ぬなんて!!」


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「い、いやだぁー!!いやだああああ!!!」

死への恐怖に錯乱し、ついに逆方向へ駆け出す浜本。




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その時、一人の紳士風の男性が制止するように大声で叫ぶ。
「誰か止めんか!人間爆弾になった者を人様のいるところへやるでないっ!!!」



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近くにいた人々が浜本を制止する。彼らもまた人間爆弾になってしまった者達である。

浜本は泣き叫ぶ。
「怖い!怖いんだ!父ちゃーん!母ちゃーん!!母ちゃん、怖いよー!」


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「助けて!助けてよぉ!何でも言うこと聞くからよぉ!」
「母ちゃーん!!父ちゃーん!!!」



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だが無情にも時間が来て、人間爆弾の印の星が輝き・・・、

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浜本の人間爆弾が爆発。、まわりの人々にも誘爆し、大爆発を起こした。













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友の死を目の当たりにする勝平。

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そして人間爆弾は、その他の人間爆弾になった人々も巻き添えにして、全員死亡する。










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勝平は泣き崩れ、浜本らに詫びるのだった。
「ごめんよ。ごめんよぉ~!!!!」






というわけで、ものすごく重たいはなしでありました。
ザンボット3は後のガンダムにつながる、戦いの悲惨さが描かれた点でめずらしいロボットアニメですが、
この人間爆弾のエピソードは、その中でも陰惨かつ、悲劇的に描かれています。


この人間爆弾という発想は、どう見てもかなりひどいものです。
なにせ、その人の意志など関係なく無理やり兵器に仕立て上げられただけでなく、解除もできないのですから。

そこに戦争としてのむごさが描かれていて、救いがない話ですが、私がザンボット3が好きな点でもあります。






※追記
この回の次のおはなしである第18話「アキと勝平」は、こちらへどうぞ。→「アキと勝平」




では、またです。
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